ヨガの神様といわれるシヴァ神
インド神話の中でシヴァ神というのは、通常の神々とは比べることのできない神です(インドの色々な英雄達がシヴァ神として統合しているかもしれませんが・・・)。
シヴァ神は、天界、地界、そして地下世界の王であってすべての生き物を支配していることから”三界の主”と呼ばれます。
神といっても、とってもいい人を想像してしまうのですが、シヴァ神は人々の前に現れる時は恐ろしい存在で現れます。『リグ・ヴェーダ(紀元前11世紀ごろ)』において、シヴァ神は暴風雨の神ルドラ(Rudra)の別称として登場します。
ルドラは大風を振りまき豪雨を起こし、稲妻によって田畑や家、人間や家畜を破壊し尽くます。当時の人々にとってはすべての災害だったでしょう。
その反面、すべての災害の後には、すべての静寂があるのです。
大空は澄み切って、さわやかな風が流れ、水没した大地は栄養をしっかり含んだ大地として再生し、草木は新たな芽をふきはじめる・・・
徹底的な破壊。 その後にやってくる、完全な浄化された世界。
ヨガを破壊とするのはおかしいですけど、ヨガによる、カラダの苦痛(こりや硬い部分)の破壊。ココロのわだかまりやストレスの破壊。その後にやってくる、完全な浄化されたカラダ。。。
シヴァ神がヨガの神といわれる最大の理由は、彼が苦行僧であり、瞑想をしたからだと思われますが、このような視点による接点もあるのかもしれません。
自然というものがもつ抵抗のしようのない力による残虐さと、すべての生き物を包み込む至上の母性。これらの要素を神格化させたのが、まさにシヴァ神といえるのです。
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→別名 :バイラヴァ、ハラ、パシュパティ、など
→持ち物:三叉戟(さんさげき)、棍棒(先端に頭蓋骨)、3匹の蛇
→神格 :大自在天