【『ヨーガ・スートラ』】
三、四世紀に成立したヨーガ学派の教典。心統一による解脱が
説かれている。 パタンジャリが編纂したといわれているが、
明確な証拠はない。おそらくは一人の作者によって一時期に
書き上げられた作品ではないと思われる。『ヨーガ・スートラ』を
支える哲学はサーンキャであり、具体的な実践法は
アシュターンガ・ヨーガである。
スートラ本文はたいへん簡素に書かれているために、通常は、
『バーシャ』などの注釈書、さらにはそれを註釈した『ヨーガ・
タットヴァ・ヴァイシャーラディー』などの復注書を用いて研究する。